2018年04月30日

文七元結

明日の5月1日、9:15am~ FM長野
うちイチ!、というコーナーでしゃべります。

よければお聴きください。



話す、というのをプロにされている職業っていくつかありますが。
噺家さんが、やっぱりトップだと思いますねえ(笑)


落語「文七元結(ぶんしちもっとい)」をご存じですか?
大ネタ中の大ネタですが・・・志ん朝師匠が好きです。

文七元結


大ネタなので、あらすじを書くと長くなってしまいます。笑

「文七元結(ぶんしちもっとい)」

仕事もせず博打にハマって借金まみれになってしまった左官職人・長兵衛は、17歳の一人娘・おひさを借金の担保に吉原の大きな女郎屋から50両借り受ける。
(両親を助けたい一心で、おひさがみずから女郎屋に身請けを頼む)

女郎屋の女将の条件は・・・
50両の返済期限は来年の大みそか、
期限を守れないと、娘のおひさは店に女郎として出す、、、
というものであった。


長兵衛は博打をやめて真面目に働こうと決意し、
50両を手にして帰路に向かうのだが・・・
その帰り道で大店問屋の若い奉公人・文七が川に身投げしようとしているところに出くわしてしまう。

大口客の売掛金50両をスリに取られてしまった、
世話になった店の旦那様に顔向けできない、
もう店には帰れない、旦那様に死んで詫びます、、、
そう泣きながら話す文七の言葉を聞いて。。。

長兵衛は「なにも死ぬことはねえだろう、仕方がねえ」と
今しがた娘を担保に借りた50両を、
ぽんと文七にやってしまう。


こうして50両を手にして文七は店に帰るが・・・
じつはスリにやられたのではなく、
客先に忘れてきてしまっただけで、
これじゃあ、金を忘れて店に戻った文七が困るだろう、と客の方から店に50両を届けていたのであった。


文七からいっさいの事情を聞いた店の旦那は、
見ず知らずの若者にぽんと50両もくれてやったという職人気質に感動し、
50両を長兵衛に返したうえ、吉原に預けられていたおひさも女郎屋から引き取る。

そして、
奉公人の文七とおひさを夫婦にさせて、
元結屋の店を持たせてやった・・・



という噺なんですけどね
(概略だけでもじゅうぶん長いな笑)



左官職人・長兵衛の博打にハマるだらしない反面、
情にもろく、ぽんと50両差し出してしまう、、、
この職人気質と・・・


見ず知らずの若者に大金をやってしまう職人気質に惚れ込み、
感謝の念をもって恩義に報い(おひさを救い出す)、
自分の店で真面目に働く奉公人の面倒を最後までみる、、、
この商人気質。


清々しい職人と商人、がこの噺のモチーフになっています。


両親想いの娘・おひさ、
そのおひさの願いを聞き届ける女郎屋の女将、
この女性たちの「厚い人情」もこの噺の魅力です。



1時間もある大ネタですが。
落語に興味のないひとでも(特に若いひと)・・・

この「文七元結」、、、
「芝浜」とならんでぜひとも聞いてほしい噺です。



なんで、僕がこの噺が好きか、というと・・・
もちろん江戸の人情噺がいいってのもありますが。

建築屋住宅屋って「職人と商人」の両方が揃わないといけないわけで。
「いい職人といい商人」に憧れているから、、、でしょうね。笑







ぜひ聞いてみてください。
最後、じーんときますから。






今日は曲はやめておきましょう、
ぜひとも「文七元結」を聞いてもらいたいので(笑)



今日も一日おつかれさまでした。








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