2019年01月07日
なぜ「孤独のグルメ」はウケるのか
料理グルメ番組の人気番組「孤独のグルメ」。
いまや、何シリーズも出て、人気長寿番組のひとつ、です。
いまでは、主役の松重豊さんは、食品CMに引っ張りだこ、です(笑)
2018年の大みそかも特別篇が放送され。
紅白、ガキ使、格闘技の裏で、テレビ東京は大健闘したようです。
僕も(録画ですが)見ました。
これ、たしかに思わず見てしまう・・いや、というか、見入ってしまうんです(笑)
(リアルタイムで見たら、もっとおもしろかったかも?笑)



2018大みそか特別編では、ラストシーンで、主人公の五郎役の松重豊とゲスト出演の伊東四郎が、うなぎ屋に入るのですが。
劇中でも大みそかの夜、ということになっていて。
伊東四郎が店内の客と、テレビなにやってるか?、みたいな会話をし、
店内客 『テレ東は・・・中年のおじさんがごはんを食べる?番組やってるみたい』
伊東四郎 『大みそかに地味だねえ!テレ東は!笑』
たしかに!笑
そうなんです、
中年男性の五郎(松重豊)が「黙々と飯を食うだけ」、という設定そのものが、、、なんというか、これまでになかった番組であり、斬新なのでしょうね(笑)
食べながら、心の中での「食べているひとの」感想がナレーションで入る、というのも、新しい設定です。
つまり。
これまでの料理グルメ番組というのは。
●プロの料理人が料理をつくる(きょうの料理、3分クッキングなど)
●芸能人が料理をつくる(堺正章の★3つ、ビストロスマップなど)
●プロ料理人が対決し、専門家や芸能人が審査する(料理の鉄人、どっちの料理ショーなど)
●芸能人の旅番組で料理を食べるが、どっちかといえばトーク主体
こういうパターンで。
うまそうな完成された料理が出てきて食べる映像が流れる、という点では、みなそうですが。
これらの番組は、完成された料理がメインというより、料理工程・プロセスがメインなのです。
やや切り口を変えてきたのがドラマ「深夜食堂」ですが。
ただ、深夜食堂の場合は、料理も出てきますが、どちらかといえば、そこに来る客たちの人間模様、がメインのヒューマンドラマ仕立てです。
孤独のグルメの場合、これらとはみな違う設定で。
ただうまそうに食う、という設定になっているのです(笑)
●一般人役の中年男性がひとりで食う(視聴者が共感しやすい)
●料理専門家のうんちく判定、ではなく、一般人感覚の感想をナレーションでいれる(視聴者が感情移入しやすい)
●料理プロセスも少しは出るが、完成された料理がでてきて「おー、うまそう」という普通の楽しみ感情を素直に描く
●特別篇はともかく、旅番組風でなく、ごくありふれた日常を描く(こちらも視聴者が親しみを持ちやすい)
●舞台は高級料亭などでなく、小さな町の定食屋やレストラン、個人経営の居酒屋、など(一般人が入りやすい店が選ばれている)
●小さな店なのでホール店員もマニュアル対応でなく、常連客と適度に日常会話をする下町情緒を描く。
そう、孤独のグルメは・・・
徹底した視聴者目線と、徹底した庶民感覚。
あえて個人経営の小さな店にスポットをあて、「うまい!」という感想を素直に表現。
グルメ、という言葉は、それまでは・・・
庶民が手が出ないような高級食材を使って、
庶民が行けそうもない高級店が舞台で、
食のうんちくを描く。
これが「グルメ」だったのですが。
これらをすべてひっくり返したのが「孤独のグルメ」、なのでしょう。
(グルメ=うまい!おいしい!、というシンプルな概念に置き換え)
これって・・・なにげにすごいことですよ。
思いつくようで思いつかない「コロンブスの卵」です、これ。
グルメ料理番組やる?、という企画は、(想像するに)テレビの世界では、もう使い古された「ありふれた企画」なのではないでしょうか??
なにごとも創意工夫と新しい着眼点って、あるものなんだなあ。
この番組企画をした企画者の講演を聞きたいくらいです(笑)
勉強になりそう。
それでは今日の一曲。
AI - Story
いまや、何シリーズも出て、人気長寿番組のひとつ、です。
いまでは、主役の松重豊さんは、食品CMに引っ張りだこ、です(笑)
2018年の大みそかも特別篇が放送され。
紅白、ガキ使、格闘技の裏で、テレビ東京は大健闘したようです。
僕も(録画ですが)見ました。
これ、たしかに思わず見てしまう・・いや、というか、見入ってしまうんです(笑)
(リアルタイムで見たら、もっとおもしろかったかも?笑)



2018大みそか特別編では、ラストシーンで、主人公の五郎役の松重豊とゲスト出演の伊東四郎が、うなぎ屋に入るのですが。
劇中でも大みそかの夜、ということになっていて。
伊東四郎が店内の客と、テレビなにやってるか?、みたいな会話をし、
店内客 『テレ東は・・・中年のおじさんがごはんを食べる?番組やってるみたい』
伊東四郎 『大みそかに地味だねえ!テレ東は!笑』
たしかに!笑
そうなんです、
中年男性の五郎(松重豊)が「黙々と飯を食うだけ」、という設定そのものが、、、なんというか、これまでになかった番組であり、斬新なのでしょうね(笑)
食べながら、心の中での「食べているひとの」感想がナレーションで入る、というのも、新しい設定です。
つまり。
これまでの料理グルメ番組というのは。
●プロの料理人が料理をつくる(きょうの料理、3分クッキングなど)
●芸能人が料理をつくる(堺正章の★3つ、ビストロスマップなど)
●プロ料理人が対決し、専門家や芸能人が審査する(料理の鉄人、どっちの料理ショーなど)
●芸能人の旅番組で料理を食べるが、どっちかといえばトーク主体
こういうパターンで。
うまそうな完成された料理が出てきて食べる映像が流れる、という点では、みなそうですが。
これらの番組は、完成された料理がメインというより、料理工程・プロセスがメインなのです。
やや切り口を変えてきたのがドラマ「深夜食堂」ですが。
ただ、深夜食堂の場合は、料理も出てきますが、どちらかといえば、そこに来る客たちの人間模様、がメインのヒューマンドラマ仕立てです。
孤独のグルメの場合、これらとはみな違う設定で。
ただうまそうに食う、という設定になっているのです(笑)
●一般人役の中年男性がひとりで食う(視聴者が共感しやすい)
●料理専門家のうんちく判定、ではなく、一般人感覚の感想をナレーションでいれる(視聴者が感情移入しやすい)
●料理プロセスも少しは出るが、完成された料理がでてきて「おー、うまそう」という普通の楽しみ感情を素直に描く
●特別篇はともかく、旅番組風でなく、ごくありふれた日常を描く(こちらも視聴者が親しみを持ちやすい)
●舞台は高級料亭などでなく、小さな町の定食屋やレストラン、個人経営の居酒屋、など(一般人が入りやすい店が選ばれている)
●小さな店なのでホール店員もマニュアル対応でなく、常連客と適度に日常会話をする下町情緒を描く。
そう、孤独のグルメは・・・
徹底した視聴者目線と、徹底した庶民感覚。
あえて個人経営の小さな店にスポットをあて、「うまい!」という感想を素直に表現。
グルメ、という言葉は、それまでは・・・
庶民が手が出ないような高級食材を使って、
庶民が行けそうもない高級店が舞台で、
食のうんちくを描く。
これが「グルメ」だったのですが。
これらをすべてひっくり返したのが「孤独のグルメ」、なのでしょう。
(グルメ=うまい!おいしい!、というシンプルな概念に置き換え)
これって・・・なにげにすごいことですよ。
思いつくようで思いつかない「コロンブスの卵」です、これ。
グルメ料理番組やる?、という企画は、(想像するに)テレビの世界では、もう使い古された「ありふれた企画」なのではないでしょうか??
なにごとも創意工夫と新しい着眼点って、あるものなんだなあ。
この番組企画をした企画者の講演を聞きたいくらいです(笑)
勉強になりそう。
それでは今日の一曲。
AI - Story