2019年04月06日

生物進化は会社経営のヒントになるとおもう(笑)

進化「生命のたどる道」(岩波書店)
カール・ジンマー著 長谷川眞理子監修




これ!めちゃめちゃおもしろいです。
今、まだ全部は読んでませんが、読みながら興奮しますよ、これ!(笑)


45億5000万年前からの地球上の生物の進化を、専門的でありながら一般人にも分かりやすく解説してくれた本です。



これによると。
45億5000万年前に地球が誕生して。
24億年前くらいにようやく地球上の酸素濃度が現在の1%くらいに上昇し。
8億5000万年前くらいに酸素レベルが、ようやく今日のレベルに上昇。

そして
6億3500万年前に、やっと「動物」が出現します(それまでは細胞、のレベルだったみたい)


で・・・
ここからものすごい勢いで生物たちの大進化が進行したらしいのです。
※ちなみにヒト(ホモサピエンス)の登場は、19万5000万年前だそうです。





ちょっとだけ中身を紹介すると。。。



第1章で生物進化のメカニズムを概論解説する「事例のひとつ」として登場した生物が「クジラ」でした。




クジラは、尾びれを上下に動かして水中を動きますが。
魚は尾びれを左右に振って水中を動きます。

魚はエラがあり水中に含まれる酸素をエラを通して呼吸することができますが。
クジラにはエラがなく、噴気孔(つまり鼻)が目よりもはるか上の、頭がい骨よりも離れた上部についていて、ときどき海面上にあがって呼吸しなければならず、水中で暮らすにはあまりにも効率が悪いのです。


また、クジラは魚のように卵を産まず、体内で子供を育て出産して授乳で育てます。
つまり、ご存じのようにクジラは哺乳類ということになるわけですが。
これは水中で生息するにはあまり効率のいい方法ではないように思われます。





哺乳類であるにもかかわらず、地上では生活せずに水中で生活し、手足四肢はほぼ退化しています。
そして呼吸するための噴気孔、つまり鼻が、目よりもはるか上についている。。。。
鼻が目よりも上についている哺乳類は、地上にはいません。



そしてきわめて巨大化しています。





クジラはものすごく特殊な進化を果たした生物といえます。
なぜこんな進化が起こるのか??
考えてみたら「クジラという存在そのもの」が不思議です。






最近の学説研究によると・・
もともとクジラは地上を歩いていたきわめて小さな哺乳類で。
海中に生息場所を移したうえに(海中用に進化)、徐々に巨大化していった生物だと考えられているそうです。





クジラは、巨大化したためほとんど外敵に襲われることなく(しいて言えば外敵はヒトくらい苦笑)。
ホッキョククジラなどは、ものすごい過酷な水温下でありながら生息することができ、悠然と長寿命だというのです。


地球上の最長寿命の哺乳類ではないか、と言われているそうなのです(知ってました?)
クジラの寿命は現代でもはっきりと分からないらしいのですが・・・

だいたい130歳から200歳くらいの寿命ではないか、と言われているそうです。


祖先が同じと考えられているカバは、生存場所として地上を選択しましたが、寿命は65年程度であり、カバに比べてもクジラはものすごい長寿命です。
ヒトと比べてもとんでもない長寿命であり、生存戦略としてはきわめて特異な進化をとげた成功例の生き物、それがクジラです。





考えてみたら、パッと見でみても、地上の生き物で『なんでこんな変わった形態なのだ!』という生き物っていますわね・・・

たとえばキリン(←これは第三章にちらっと出てきた)



異様に首が長すぎて、バランス悪くね?って思いません??(笑)
脚も極端に細くて長すぎて、走ったらこけそうな感じがします。
走るにはライオンやトラ、チーター、ウマ、などの形態の方が効率がいいはずだし、

上の方の樹木のエサを独り占めできるから、というのもわからなくはないですが、あまりにも極端な進化のように思えます。






もうキリがないのでこのへんでやめます(笑)
ご興味あるかた、ぜひ手にとってみてください。
イラスト入りでものすごく分かりやすいです。






僕が生物進化ものが好きなのは、ある意味感動するからです。

生物の進化、というのは、ある種の目的を持って進化することはほとんどないのだそうです。
たまたま環境に適応しようと変わっただけ、ということらしいのです。
それが自然の摂理、ということなのでしょうが・・・



人間も生物の一種である以上、その営みは「自然」でなければならず。
無理をしてもうまくいかない(つまり、進化しないし環境適応もできない)・・・



しかし、その一方で。。
クジラの鼻が目よりもはるか上にあるとか、キリンが長すぎる首を持っているとか・・・
ある種、ほかの生物にない進化の仕方で生き残ることも可能だ、、、


そういうことも教えてくれているような気がして、それで僕は「生物進化」の話に惹かれるのでしょう。
(会社経営だって同じようなものだと思うからです)



読み応えある分量で、しばらく退屈せずにすみそうです(笑)








それでは今日の一曲。
デュークエリントン楽団で「スウィングしなけりゃ意味がない」

  


Posted by おかもと社長 at 09:02読書